軟式野球でホームランを狙えるバットは?(2019年現在)

 ホームランは最高の麻薬

突然ですが自分は草野球をやっております。野球歴は学生時代から数えてもう20年近くになります。

週末土日両方やってるくらいで、多いときで年間80試合くらいはやってるプロ草野球プレイヤーです(趣味がそれしか無い)。

なんでそんなに草野球をやっているか、その最たる理由はただ「ホームラン」を打ちたい、それに尽きます!

学生時代は毎打席ホームランを狙うような野球ができなかっただけにその反動で草野球では勝利度外視で個人成績を追求して、セルフィッシュにやっていますがそれはそれで楽しいものです。

飛距離が硬式より落ちる軟式とはいえ、フェンスオーバーして試合を止めて自分のペースでベースを一周できるその特権は何にも代えがたい快感と言えます(これが対面式の球場でのランニングホームランだとなんとも味気ないものに…)。

名将野村監督はホームランは麻薬と仰っていましたが、まさにその通りと言えます。これがプロや高いレベルの勝利至上主義の野球の中でやっていると打撃が狂ってくるといいますが、そこはたかが草野球なんで好き勝手にその麻薬をオーバー・ドーズしていきます笑

年間に10本打てるか打てないか、その一瞬のためだけに貴重な週末を犠牲にしていると言えますが、それだけの価値はあると思っています。

飛距離はカネで買え

そんな常にホームランを狙う自分にとってバットはとても重要なツールとなります。野球道具の中でバットに一番金をかけていますが、近年の軟式野球のバットの進化はめざましく、まさに「飛距離をカネで買う」という時代になってきております。

昨年から軟式野球ではボールがM号球に変わり、メーカーもM球対応バットを展開してきましたが初年度ということもあり、まだ手探り中で出し惜しみをしている感がありました。しかし、2年目となる今年からは各メーカーの独自色がさらに強くなったなと感じます。

そんなわけで自身の独断と偏見でホームランを打てる平成最後の軟式野球最強バットを決めていきたいと思います。

どうやって決めんの?

今回ホームランを打てるバットのその選考基準として

 

  1. M号球対応バットである
  2. 長さ
  3. 重さ
  4. その他

 

の4つの要素で判断していきたいと思います。

 

まず1のM号球対応は大前提となってきます。ボールが固くなり飛びやすくなったM球に対応したバットとそれ以前のバットでは飛距離が2,3%違うと言われており、これだけで大きな違いと言えます。

次に2,3はただ単に物理的な要素で、いかに長くて、重いバットで遠心力と質量で飛ばすかということになります。

4はそのメーカー独自の技術などです。

 

要するにホームランを飛ばすには某格闘漫画における

握力(バットに例えるとM球対応要素)×(スイング)スピード×体重(質量)=破壊力

と勝手に思っております。

 

№1 ミズノ ビヨンドマックスギガキング02 85cm x 750g

 迷ったらこのバット!

軟式野球に革命を起こし、現在最も普及しているであろうバットであるビヨンドマックスシリーズの最新作のギガキング02です。

このギガキング02は硬式金属バットの傑作Vコングの形状に似せて、かなりトップバランスになっており、さらにパワーヒッター向けに進化しています。普段使っているバットに慣れているとその超トップバランスっぷりにかなり戸惑います、事実私も使用していますが未だに慣れません。

ただしこれを使いこなせるように慣れば、普段使っているものよりもオーバーフェンスの期待間違いなしでしょう。

 

 02のトップバランスが合わない方には昨年モデルのギガキングを選ぶのもありだと思います。ただし単純にホームランを狙うなら02が断然おすすめです。

 

 

 

№2 ZETT ブラックキャノンMAX 85cmx780g

ビヨンドが苦手な方におすすめ

 ZETTのブラックキャノン。打つところが三重管構造になっており、その反発で飛ばすということになります。さらにMAXになってから根元の部分にパワーロスの原因である逆反りを抑えるゴムが加工されて、より飛距離アップが狙えるようです。

実際に打ってみた感じだとその打感は昔のカーボンバットそのもので硬くしっかりとした打感があり、ビヨンドマックスのようなウレタンの打感の苦手な方におすすめです。

またビヨンド系に比べると打球の初速が非常に速いというのが特徴でホームランも狙えますが、ライナーで速い打球を打ちたい方にオススメです。

個人的にはウレタン系に打ち慣れてて、逆にこんな硬い打感で飛ぶのかよってのが正直な感想ですが、先日行われたロンティー競争で110m超えがバンバン出てることからもスペック的は申し分ないと思います。


日本一の飛ばし屋決定戦!ロンティーキングにトクサン参戦!エグい猛者だらけだった。

 

№3 美津和タイガー レボルタイガー iota HW 85cmx760g

 独自のテクノロジーがてんこ盛り

かつての老舗メーカーがここ2,3年で復活して本当によく見るようになりました。独自の技術を投入してほかのメーカーとは見た目も機能も一線を画しています。

それがこの特徴的なJグリップのレボルタイガーで、バット全体にウレタンを用いたこのイオタシリーズに今モデルからはヘッドが斜めにカットされてスイングスピードを上げるハイパーウィップシリーズの技術も融合したまさにいいとこ取りのバット。

このJグリップ、メジャーリーガーのバッターも同様の形状のグリップを使っている選手がおり、なんでも手首の保護する効果もあるというのでよく練習する選手にはおすすめかも知れません。


レボルタイガーiotaHWが驚異の進化!過去最高の構造で打球速度がやばい…

 

№4 SSKハンターマックス 86cm x 770g

消えゆくロストテクノロジー

SSKのハンターマックス、打球部分が凸凹のバンピーコアでおなじみのハンターシリーズです。発売年は2016年で正式にM球向けに作られたものではありませんが、番外編として紹介します。

しかし、店頭に並んでるこのバットにはM球対応のシールが貼られていることから実はM球でも普通に使えるんですよね。何気に珍しい86cmの長尺バットの遠心力とバンピーコアの破壊力で現環境でも十分ホームランを狙えるバットだと思います。

かつてハンターシリーズを使っていた私の感想としては打感は従来のバットとそもそも形状が違うのでビヨンド系や金属、カーボン、木製のどのバットにもない凸凹部分に食いつく独特の打感はクセになり、飛距離もA球時代でも芯を食えば110mくらい軽く飛んでいきました。

残念ながら2019年にライズアーチという新たなブランドに切り替わって、バンピーコアを搭載したバットはラインナップから姿を消してしまいました。気になって某スポーツ用品店でその理由を尋ねてみたところ、バンピーコアの凸凹がM球をすり減らしてしまうという理由で軟式野球連盟からNGを食らってしまったようです。表面がイボイボが付いたディンプルのバットも同様の理由でNGが出て無くなってしまいましたよね。

しかし逆に言えば、ディンプルと同様NGが出るくらいボールにダメージを与えるくらい飛距離を付与するこのハンターシリーズこそ実は最強なのでは?という説もありえます。

多分この在庫分がなくなり次第もうハンターシリーズは姿を消してしまいますが、本当に消えるのが惜しすぎるテクノロジーです。

 

№5 おまけ グリップテープ、グリップエンド 

 

グリップNリップ (ブラック/レッド)

グリップNリップ (ブラック/レッド)

 

おしゃれは手元から

バットはもちろんですが、バットは握って使うもの、その握る部分も重要な要素となってきます。そこでまずはグリップテープで紹介するのはリザードスキンズ。

これもここ2,3年で一気に広まった感があります。まずは目を引くのは特徴的なデザインですが、見た目だけじゃなくて重要なのそのグリップ力!今までは滑り止めのスプレーを振っていましたがこれを導入してからはその必要がなくなりました。

ただ難点なのは耐久性はあまりないので週1、2日も草野球してると3ヶ月かそこらでグリップ力はなくなってきますのでその度に交換しないといけないのはネックですね。しかしこのグリップ力に慣れてしまうとなかなか他には移れません。

もう一つはこのグリップエンドにつける「グリップNリップ」。個人的にグリップエンドはフレアグリップじゃないと打てないくらいこだわりがあってグリップテープの下にグリップパッドを付けていましたが、最近はこのグリップNリップを使用しています。外付けでグリップテープの上から取り付けられるのがポイントで、取り付けづらいのは難点ですが凸凹になってるところが指にいい感じに引っかかって気に入ってます。

結論

とりあえず紹介した上記のバットをどれかを使えば問題ないと思います。

個人的に選ぶ基準としてはより長くて、重いバットをチョイスすればホームランは打ちやすくなると思います。長さは85cm、重さは750g以上を選びましょう。

どのメーカーのバットもいいと思いますが、惜しむらくは重さが若干足りないのかな?と感じるところ。以前、私が使っていたメガキングが800gでしたがギガキングシリーズになってからは超トップバランスになった兼ね合いもあるのか、最も重いので限定モデルの770gで、各メーカーともに未だに800g以上のバットは出ていません。

 ハイパーマッハの登場でより軽いバットがトレンドになっていく現在のバット市場ですが、ぜひとも私のようなただただホームランを狙っているニッチユーザー向けに800gのバットも今後も展開してほしいと願うばかりです。

最後になりますが、いくらバットが良くても使う人にも最低限飛ばせる力が必要となります。近年のトレンドのフライボール革命の理論ではホームランを打つにはスイングスピードが128キロ、除脂肪体重が65キロ必要というデータ(※1)もあります、あくまでも硬式の話ですが軟式でも一つの目安となるでしょう。

参考URL

※1 https://www.baseballgeeks.jp/?p=5403